築25年超木造アパートへの金利3%・期間20年の融資獲得「実践編」
2015/03/17
こんにちは。
さて、今回は築古アパート融資獲得の実践編です。
では、早速、いきましょう 。
金融機関の連絡先を片っ端から調べてリスト化
エグゼクティブサマリーでも書きましたが、とにかく多くの金融機関にアタックすることが融資獲得への道と思って頂いて結構だと思います。
自分の経験値でもありますし、多くの先輩大家さんも「いかに多くの金融機関に当たれるか」が一番大事というお話を頂きました。
ただし、金融機関に問い合わせを開始するとすぐに実感すると思いますが、つれない返答が非常に多いので、心が折れてしまいそうになるのが普通の感覚ってもんです。
こうしたとき、次々に問い合わせをできるように金融機関の連絡先をリスト化しておくといいです。
リスト化をしておらず、その時々で金融機関の連絡先を調べて問い合わせをする 、というやり方をしていた場合、必ずや「あきらめ」が入ってしまって、金融機関への問い合わせ数が激減するか、あるいはストップしてしまうと思います。
「問い合わせ先のリスト化」は、心が折れそうになっても、「リストを潰す」という行為を優先させることができるツールであると私は考えます。
まずは、問い合わせをする金融機関の電話連絡先のリスト化を実施しましょう。
リスト化する金融機関と店舗
問い合わせをする金融機関をピックアップしてリスト化を行いますが、リスト化する店舗は同一金融機関で「本店」、「物件近くの支店」、「自宅近くの支店」の3つを抽出します。
ピックアップすべき金融機関の抽出は、物件近くや自宅近くのものは「エリア名+銀行」や「エリア名+信金」で検索 するといいと思います。
そして、抽出できた金融機関の本店もあわせてピックアップ&リスト化です。
本店、物件付近、自宅付近の3つをピックアップするのは、まず本店にて収益物件への融資を実施しているかどうかを確認し、融資可であれば物件付近の店舗がいいか自宅付近の店舗がいいかを確認するためです。
本店から潰していきましょう!
なぜそんな回りくどいことをするかというと、我々サラリーマンは本店や本社に弱いです。
本店や本社さまから、「よろしくね。」なんて言われたら、支店側は無碍な対応はできません。
ですので、飛び込みの一見さんではあるものの、本店から店舗を紹介してもらったという段取りで進めていく方が良いと思います。
(これは私の勝手な思い込みでの方法でしたが、みなさん、本店に相談してこっちへかけた、と言うと、非常に丁寧だったのは事実です。)
本店の人は、必ず物件近くの店舗か自宅近くの店舗かの、どちらがよいかを言ってくれますので、その際、「もしよろしければ、ご相談すべきご担当の方の名前などが分かるとありがたいのですが。。」とお願いしてみましょう。
だいたい半分ぐらいは、担当者名まで教えてくれます。
そして、指定された店舗へ(担当者)連絡を行い、「本店に収益物件の融資についてご相談したところ、こちらの店舗(特定担当者)をご紹介頂きました。具体的なご相談をしたいのですが、今、よろしいでしょうか?」と始めます。
物件の場所や構造、築年数やこちらの個人的属性などまで確認してくるようですと、かなり見込みありです。(融資に積極的かどうかが、これらの質問内容で分かります。)
まあ、それなりの築年数の木造中古アパートの場合、大体、「木造」と「築年数」を確認したところで、「う~ん、耐用年数の関係で厳しいですね~」と言われてしまいます。
しかし、「土地の広さはどのぐらいでしょうか?」とか「他の収益物件をお持ちであれば、そちらの状況は如何でしょうか?」とくる場合もあり、木造と築年数を確認後であってもさらに質問が続くようであれば、まずは店舗での相談まで辿りつけるはずです。
ちなみに本店から勧められた店舗に電話をしてみて、どうもしっくりこなかった場合は、もう片方の店舗に電話してみましょう。
よく言われていることですが、同じ銀行でも支店長の方針によって融資に対する姿勢が異なってくることがあります。(私も経験しました。)
特に5000万円ぐらいまでの物件の場合、支店長の決済があれば本店審査は形だけということもあるらしいですから、同じ銀行でも支店を変えれば相談できる可能性もあるということです。
必要書類は当然。何よりもスピーディに!
店舗での相談まで辿りつけたら、実際に店舗に行く日は、先方の希望に合わせた最短で伺うようにします。
ここで忘れてはならないのは、我々は、どこの馬の骨か分からない「単なる一見さん」であるということです。
「単なる一見さん」は謙虚でなければいけません!
事前準備した書類は全て持参するのは当然ですが、まずは金融機関さんに持って行くべき書類を確認し、先方が希望する日程で何とかスケジュールを調整します。
「なんだよ~、相談に乗って欲しいっていうから話を聞くのに、そっちの都合ばかり主張するのかよ。しかも、書類揃えるのに時間がかかるって、そりゃやる気ないんじゃないの!?」
な~んて、先方の融資担当さんの心の叫びが聞こえてきてしまわないようにする必要があるはずです。
こちらは「お願いする身である」という認識のもと、先方の都合第一で金融機関さんとは対応した方が良い結果を得られると思います。
人は見た目が9割!?
また、銀行さんが眉をひそめるような風貌もダメです。サラリーマンならキッチリとスーツを着用して、靴も磨いてパッと見で小奇麗さを訴求できるようにするのがいいと思います。
なぜなら、ワタクシ、実際に言われました。
「面談というのは、そもそも融資する方がどような方なのかを見させて頂くんです。いろいろな数値的なことは数字で理解できますが、最後はご融資させて頂く方がどのような方なのか、だけですから。もう、横ちゃんさんなんかは、キチンとしたスーツで誠実そうな印象でしたから。もちろん面談時の受け答えも印象どおりでしたので、支店長にも是非融資しましょう!と進言したほどです。」
後半の言葉は、融資担当係長さんの、かなりなお世辞が入っていると思いますが、前半は真実だと思います。こう言ってしまっては元も子もないかもしれませんが、「人は見た目が9割」を信じて金融機関さんに臨んだ方がよさそうです。
最初の印象で「こりゃなんだか胡散臭いかも。。。」と思われてしまって、その後の短い相談(面談)のみで、最初の印象を覆すのは難しいかもしれません。。。
普通に受け答えができれば特に問題ないかと
初めての相談時が、ある種の面談となっているようです。
電話で概ねの話を聞いて貰っているうえでの相談ですから、あとは実際の物件資料や公図、レントロールなどの数字を書類でチェックしながら金融機関さんはいろいろと質問してきます。
- なぜ、サラリーマンなのに賃貸業を始めようと思っているのですか?
- なぜ、この物件が良いと思ったのですか?
- この物件を購入した後はどのようなビジョンをお持ちですか? 等々です。
ここで重要だと思うのは、やはり「不動産投資」というスタンスではなく、「不動産賃貸業という実業を経営していく」というスタンスのような気がします。
気をつけるのは、真面目に実業として取り組もうとしているという姿勢(結果として融資を焦げ付かせるようなことはしないという姿勢)を醸し出すということではないかと思います。
それ以外は、もう普通に質問されたことに応える、あるいは、追加で準備して欲しいと言われた資料等を約束どおり準備する、といったことだけだと思います。
ちなみに「準備編」で列挙した資料全てを準備して最初の相談時に持参すると、それだけでどの金融機関さんも感心してくれました。
諦めないことが肝要です
このような勧め方で、ワタクシの場合、18の金融機関に当り、4つの金融機関にて店舗相談、最終的に融資条件を提示してくれた金融機関(店舗)が2つ、そのうちワタクシの希望条件を全てクリアするところは皆無でしたが、一部条件は気にしないことにしました。
気にしないことにした希望条件は、「連帯保証人無しの団信付与」と「抵当権は根抵当ではないもの」の2つです。
融資期間20年、希望利率3.075%以下という大きな条件はクリアしてくれましたので、上記2つの小さな(本当に小さいかどうかは断定できませんが)希望条件は、気にしないことにした次第です。
融資獲得に何が一番大事なんだろう?と自問自答してみると、行き着くところは「諦めず粘り強く行動すること」と思えてなりません。
18の金融機関に当たると言っても、昼休み時間などを使って電話するだけですし、実際に休みを取って店舗に行ったのは4つだけですから、それほど凄い作業をした訳じゃありません。
ただ、冒頭にも書きましたが、「あっ、木造で築年数が20年を超えているようですと、耐用年数の関係でちょっと融資は厳しいですね~(決してダメとは言わないです。)」と言われ続けると、木造の中古アパートなんかには誰も融資してくれないんじゃないか、と諦め半分な気持ちになってしまうのも事実です 。
最後は、「諦めず、執念深く、行動あるのみ!」という感じがいたします。
ちなみに融資を出してくれた金融機関さんは、S銀行さんではない東京を中心営業エリアとした地方銀行さんと、同じく東京の西部を営業エリアとする信用金庫さんの2つでした。
みなさまの「築古木造アパートへの融資獲得」に向けての参考になれば幸いでございます。
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