海外株式への投資術、第二位インデックス投信
2010/05/22
株価指数などインデックスに連動した運用という意味では、海外インデックス投信も海外ETFもまったく同じです。運用目標となるインデックスが、たとえば同じ米国のダウ工業30種平均であれば、コストの安いETFが有利になります。
ETFで扱っていない個性的な指数に連動するタイプであれば、インデックス投信は投資対象となり得ます。しかし、世界主要各国の株価指数であるMSCIコクサイに連動するETFであるiシェアーズ MSCI・KOKUSAI(ティッカー:TOK)が発売されていますし、SPシティグループ・グローバル株価指数やナスダック100など、海外では一般的な株価指数に連動するETFも日本から購入できます。
結論をいえば、インデックス投信がカバーする指数に投資したければ、ETFでほぼ十分ということです。世界の主要市場を1本でカバーするiシェアーズのMSCI・KOKUSAIのほか、iシェアーズのS&Pグローバル100インデックスファンド(ティッカー:IOO)やMSCI・EAFEインデックスファンド(ティッカー:EFA)を利用すればいいのです。
信託報酬はiシェアーズ MSCI・KOKUSAIが0.25%、S&Pグローバル100インデックスファンドとMSCI・EAFEインデックスファンドがそれぞれ0.4%、0.35%と安く、たとえばMSCIコクサイに連動する中央三井外国株式インデックスファンドの半分以下の手数料で運用できます。
あるいは米国、欧州、新興国全般をターゲットとするETFのなかから、それぞれ一つずつ組み合わせて運用しても、世界全体に分散投資することができます。
海外ETFのラインナップはそれだけ急拡大しているのです。ほんの数年前に個性的に見えていたDIAM世界リートインデックスファンドや、コモディティ・インデックスオープンすら、代替できるようになっています。
世界の不動産に投資したければ、米国の代表的な不動産指数に連動するiシェアーズのダウジョーンズ米国不動産インデックスファンド(ティッカー:IYR)を利用すればいいのです。また、S&P・GSCIコモディティ・インデックス・トラスト(ティッカー:GSG)を買えば、世界の代表的な商品指数に安い手数料で投資ができます。
インデックス投信の唯一の長所は、千円からの積立投資ないしは、1万円から投資でき1円単位で追加投資が可能なことです。ETFの最低投資金額は概ね10万円前後です。
信託報酬料はかさみますが、不動産投資のタネ銭作りは基本的に不足額を毎月定期的に数万円程度ずつ貯めていく必要があるので、毎月一定額を積立あるいは追加購入する場合に十分な利用価値があります。
インデックス投信で積み立てをして、ある程度の金額となった時点でETFを購入するリレー投資という方法を活用している個人投資家も多く存在します。このリレー投資を何回か実践していけば、自然と不動産投資のタネ銭ができあがるという寸法です。